トヨタが中国企業2社と共同開発したBEVセダン「bZ3」を発表!しかし「e-TNGA」見直し!?

更新 2022.10.31 EV新車情報
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2022年10月24日、トヨタはbZシリーズの第2弾となる「TOYOTA bZ3」を中国で発表しました。bZ3は、トヨタと比亜迪股份有限公司(BYD)が合弁で設立した「BYD TOYOTA EV TECHNOLOGY カンパニー有限会社(以下、BTET)」と一汽トヨタ自動車有限会社(以下、一汽トヨタ)が共同開発したBEVセダンで、一汽トヨタが生産・販売する予定です。販売開始時期や価格などについては、現時点(2022年10月現在)で発表されていません。


 


トヨタと中国企業2社が共同開発したBEVセダン「bZ3」


 



 


トヨタが中国で発表した「bZ3」は、トヨタとBYDが合弁で設立した電動車技術会社「BTET」と「一汽トヨタ」の3社が連携して開発したBEVセダンとなっています。新しいBEVの開発にともない、トヨタからデザイン・生産・技術・品質管理などのエンジニアが100名以上参画しているとのことです。


 


bZ3のプラットフォームは、低重心で操縦安定性に優れる「e-TNGA」を採用し、意のままに気持ち良い走りを実現しています。電動システムは、BYDのリチウムイオンLFP電池(リン酸鉄リチウムを使用)をベースに、トヨタがHEVの開発を通じて蓄積してきた電動化技術や経験を融合。また、電池構造・冷却システム・制御システム・安全監視システムを新たに設計しました。そのため、高品質・高効率・先進的で安心安全な電動システムとなり、最長航続距離が600kmを超えるBEVとなっています。


 


また、バッテリーの耐久性は、トヨタの電動化技術により「10年後でも90%の電池容量を維持すること」を開発目標に電池の劣化を抑制していることが特徴です。


 


デザインは、フロントに「bZシリーズ」の特徴でもあるハンマーヘッド形状を採用し、長いホイールベース、ファストバックのロングキャビンを組み合わせることで、伸びやかなシルエットとなっています。また、風の流れを考えたエアガイドやフラットなドアハンドル、空気抵抗を減らす形状にしたアルミホイールやリアバンパーなどにより、Cd値0.218という優れた空力性能を実現しました。


 


インテリアは、「デジタルアイランド」と名付けられた縦型の大きなセンターディスプレイとモニターを取り囲むトレイ型のコンソールを一体化させた形状としています。センターディスプレイには、エアコン、音楽、トランク操作、音声認識機能などの操作機能を集約。また、ワイヤレス充電、スマートフォンとマルチメディアとの連携機能も装備されています。


 


【TOYOTA bZ3の主なスペック】


■全長:4,725mm


■全幅:1,835mm


■全高:1,475mm


■ホイールベース:2,880mm


■Cd値:0.218


■乗車人数:5人


■電池種類:リチウムイオン電池(正極にLFPを採用)


 


BYDが2023年に販売を予定しているBEVセダン「SEAL」


 


トヨタにバッテリーを供給するBYDは、2023年1月から日本で乗用車の販売を予定しています。日本へ導入されるBYDの乗用車の中には、セダンタイプの「SEAL」があります。


 


「SEAL」は、海からのインスピレーションを得たスポーティかつエレガントなデザインが特徴のセダンで、BYDが2022年5月に発表した最新モデルです。BYDが販売を予定しているBEVセダン「SEAL」の主なスペックは次のとおりとなっています。


 


【BYD「SEAL」の主なスペック】


■全長:4,800mm


■全幅:1,875mm


■全高:1,460mm


■ホイールベース:2,920mm


■座席数:5


■モーター出力:RWDモデルが230kW、AWDモデルがフロント160kW+リア230kW


■電池容量:82.56kwh


■航続距離(欧州WLTP値):555km


 


スペックを並べてみると、bZ3の方がSEALより若干サイズが小さいことがわかりますが、ほぼ同じ大きさであるためライバルといえるでしょう。


 


「bZ3」にはトヨタの「e-TNGA」を採用する予定となっているが……


 



 


bZ3の発表があった2022年10月24日に、ロイター通信が「トヨタ、EV戦略見直し検討 クラウンなど開発一時停止=関係者」という報道がありました。


 


ロイター通信によると、EV専用プラットフォームの「e-TNGA」も見直しの対象になっているとのことです。トヨタは、内燃機関車からEVへの移行にしばらく時間がかかると予測をしていたものの、EV市場の加速が予想以上に速く、ガソリン車やハイブリッド車と同じラインで生産できるよう設計していた「e-TNGA」では効率が悪く、ライバルに太刀打ちできないということから、2030年までにEVを30車種を揃えるとしていた従来の計画の一部を一旦止めたとのことでした。


 


もし、ロイター通信の報道内容のとおり、「e-TNGA」が見直されるのであれば、e-TNGAを採用する「bZ3」はどのようになってしまうのでしょうか。e-TNGAの今後や「bZ3」については、トヨタから発表されないことには真相はわかりません。


 


まとめ


 


トヨタの新たなBEVセダン「bZ3」の発表と同日に、トヨタのBEV専用プラットフォーム「e-TNGA」の見直し報道があり、今後トヨタBEVがどうなるのかという方針は公式発表を待つしかありません。


 


BEVに内燃機関と異なるプラットフォームが必要となるということは、テスラやヒョンデなどの成功例を見ることでわかるでしょう。今後、トヨタがどのようなBEV戦略で攻めていくのか目が離せません。


 

[電気王編集部]