電気自動車の急速充電には現在CHAdeMO(チャデモ)、CCS(Combo)、GB/T、スーパーチャージャーの4つの規格が存在します(2021年10月現在)。日本の急速充電器はCHAdeMOが最も多く普及しています。
この記事ではCHAdeMOについて、特徴や対応メーカーなどを解説していきます。
CHAdeMOとは
電気自動車の充電器の規格であるCHAdeMOとは、日本を含むアジアを中心に普及している電気自動車用の急速充電器です。日本市場で販売されている電気自動車のほとんどがCHAdeMOに対応しています。
CHAdeMOは、現時点(2021年10月現在)で最大出力の違いにより、「CHAdeMO 1.0(最大出力50kW)」、「CHAdeMO 1.2(最大出力200kW)」、「CHAdeMO 2.0(最大出力400kW)」、「CHAdeMO 3.0(最大出力900kW)」と4つの規格があります。
日本では「CHAdeMO 1.0」が多く普及しています。また、高出力の90kWや150kWなどの「CHAdeMO 1.2」は、徐々に普及し始めている状況です。
「CHAdeMO 2.0」は電気事業法に制約があるため普及させようとした場合には時間がかかるでしょう。「CHAdeMO 3.0」は新しいプラグ形状を持つ新規格の超高出力充電器で、今後市場投入がされる見通しとなっています。
CHAdeMOの特徴
急速充電のCHAdeMOには、ECU(Electronic Control Unit)が搭載され、車両と充電器の間をCAN(Controller Area Network)で通信し、バッテリーの状況に応じた電流を算出し、バッテリーに負担をかけない充電をします。
また、CHAdeMOでは交流電源を直流電源に変換して充電するため、電圧が異なる国や地域に対応できます。
他規格のものはCHAdeMO充電器で充電できない?
テスラ以外の国産車・輸入車の多くは、普通充電とCHAdeMOの2つの充電口を持っているため、普通充電と急速充電の両方に対応しています。
現在、日本で販売されている電気自動車でCHAdeMO規格の充電口を持たないのはテスラです。テスラは、独自のスーパーチャージャー(SC)を採用しているため、チャデモの充電器から充電できません。
テスラはアダプタを使用することで充電可能
CHAdeMOに対応していないテスラは、アダプタを接続することでCHAdeMO規格の充電器からチャージできます。今後、バッテリーや充電器の出力の進化、充電規格の変更やシェアが変わると、主流になる充電規格が変わるかもしれません。
まとめ
急速充電規格のひとつであり、日本で広く普及しているCHAdeMOには種類があり、他の規格と違いがあります。日本で販売されている電気自動車の多くは、CHAdeMOに対応しています。しかし、独自規格の充電器を日本にも展開しているテスラは、CHAdeMOに対応していないため、急速充電を利用する場合は車の購入と同時にCHAでMO変換アダプタを用意しておくことをおすすめします。