電気自動車(EV)の普及を牽引した日産リーフは2010年12月の発売から10年以上が経過し、中古市場でも多く見かけるようになってきました。
今後更に中古市場に電気自動車が出回ってくると予想されますが、気になることは買取価格。
この記事では、電気自動車を高く買取してもらうための査定ポイントを解説します。
電気自動車(EV)の査定ポイント
電気自動車(EV)は、リセールバリューが良くないと言われることがありますが本当なのでしょうか。ここでは、EV買取の重要なポイントであるバッテリー劣化や電気自動車の売却先、EVを買い換えたときの充電器について解説します。
バッテリーの劣化について
電気自動車(EV)を買い取ってもらうときに重要なのは、バッテリー劣化の進行具合です。電気自動車に多く使われているリチウムイオンバッテリーは、時間の経過とともに劣化します。また、満充電の状態を維持していたり、過放電(バッテリー0%)になったりすると、バッテリーが著しく劣化するのが特徴です。
電気自動車に使われているバッテリーのメーカー保証は、登録日から5年/走行距離10万km~登録日から8年/走行距離16万kmが一般的で、経過年数または走行距離のどちらかの設定値が訪れるとメーカー保証が切れます。買取では、メーカー保証が切れたり、バッテリーの劣化が進んでいたりすると買取額に悪影響を及ぼすことがあるでしょう。
EVを専門に買取する業者に依頼
電気自動車の買取査定は、外装や内装、足まわりだけでなく、バッテリーの劣化具合やシステムのバージョンなどの総合評価によって金額が決まります。
電気自動車は、内燃機関(ガソリンやディーゼルエンジン)の車の買取査定と評価が異なる部分があるため、EVの買取実績があり、適正な評価ができる専門性の高い業者に買い取ってもらいましょう。
EVを買い換える場合、同じ充電器は使えるの?
現在乗っている電気自動車を売却し、新しいEVに乗り換えた場合、自宅に設置した充電器を変更する必要があるのでしょうか。結論としては、現時点(2021年10月時点)で変更する必要はありません。
電気自動車の多くは、急速充電(CHAdeMO)ポートと普通充電ポートの2つを備えています。そのため、現在自宅に設置している充電器を新たに変更する必要がないのです。
ただし、テスラは専用の充電規格を採用しています。よって、日本各地に普及しているチャデモ(CHAdeMO)規格から充電はできません。テスラをチャデモ(CHAdeMO)規格で充電するためには、テスラが販売しているアダプターの購入が必要です。また、自宅でテスラを充電する場合、自宅に設置されているコンセントとテスラが販売しているコネクターを接続すれば充電が可能です。
充電器規格について
充電規格は、大きく分けると「普通充電器」と「急速充電器」の2種類です。
「普通充電器」には100Vと200Vの2種類があります。「急速充電器」には、日本で多く普及している「チャデモ(CHAdeMO)」、北米で普及している「US Combo CCS-1」、ヨーロッパで普及している「EU Combo CCS-2」、中国で普及している「GB/T」、テスラの「スーパーチャージャー(SC)」の計5種類です。
数多くある充電規格ですが、日本で使われている主な規格は、「普通充電器」、「チャデモ(CHAdeMO)」、テスラの「スーパーチャージャー(SC)」の3種類となっています。
同じ規格のものなら使用可能
電気自動車を乗り換えるときは、自宅に設置している充電器が新しく購入するEVに対応しているか確認しましょう。同じ規格であれば基本的に継続して利用できますが、車によってはアダプターを購入する必要があります。
まとめ
電気自動車のリセールバリューが良くないと言われる主な要因は、バッテリーの劣化です。よって、電気自動車を高く売却するためには、バッテリー劣化がしにくい使い方をすることがポイントとなります。
また、電気自動車を売却するときは、EVの買取をした実績がある業者に依頼し、適正な評価をしてもらうことも大切です。
電気自動車は、車種によって「充電を80%までに抑える」など充電制御ができるモデルもあります。電気自動車のリセールバリューを下げないようにするために、充電する量のコントロールも忘れないようにしましょう。